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【支援活動・現場訪問】朝日信用金庫・一般社団法人 千葉IT経営センター

朝日信用金庫 業務部 お客さまサポートセンター

朝日信用金庫 業務部 お客さまサポートセンター
.副部長 竹尾伸弘氏(写真左) 課長 宝達弘一氏(右)

2016年 夏号 2016.08.26


IT経営のリーダーを育成! 経営視点で自社のIT戦略を立案

ある日の夕刻。経営者や幹部候補者が10名ほど集まった研修会では、Excelを使って売上データを商品カテゴリーごとに分類・集計し、グラフで傾向を確認するデモが行われていた。会社にあるデータを自在に加工する画面を見て「経営数字の把握がスピーディになる」と感嘆の声が上がった。

7月8日に行われた第五回IT経営リーダー育成研修会

7月8日に行われた第五回研修会(テーマはデータ活用)
千葉IT経営センターではメイン講師1名、サポート4名の体制で、きめ細かく研修会を進めている

これは、東京都台東区に本店を置く朝日信用金庫とITコーディネータの組織・一般社団法人 千葉IT経営センターが共催にて5月~7月に6日間にわたり開催した「IT経営リーダー育成研修会」の一コマである。

東京都東部を中心に地域密着の金融サービスを提供する朝日信用金庫では、中小企業の悩みをサポートする「お客さまサポートセンター」を設置。営業担当者がヒヤリングした販路開拓・海外展開・人材等、様々な経営課題に、専門家と連携しながらセミナー・研修会、イベント、個別支援を通じた支援を行っている。

「今やITなしに改革は進められなくなりましたが、残念ながらIT活用の分野だけは専門家とのパイプがなく、支援ノウハウがありませんでした。2015年にご紹介・ご縁を得て、ITコーディネータの組織と連携し、ミラサポによる専門家派遣、セミナー、今回の研修会などを進めるに至りました」

朝日信用金庫お客さまサポートセンターでは、連携の背景をこのように説明する。

IT経営リーダー育成研修会は、経営戦略、販路開拓、仕組み化、データ活用など、IT経営の基本を学び、参加者が交流しながら自社の戦略をまとめていくものだ。

IT経営推進の担い手をグループ討議で活性化

講師陣の一人、千葉IT経営センターの理事である堀明人氏は、企画意図を次のように説明する。

「クラウド・モバイルアプリ・Excelによるデータ分析・IoTといった新しいITが普及し、企業のIT経営推進には、継続的なIT活用を担う人材が不可欠です。そこで、後継者や若手にもスコープした研修会を設計しました」

数時間で終わる研修会もある中、あえて6日間で計12時間のコースとし、「本気で取り組みたい企業」を対象にしたという。

参加している企業経営者は、「世の中の進歩を踏まえ、生産性を上げる方法やデータ分析を学ぼうと参加しました。経営の観点からITの活用法がわかり、有意義です」と感想を話す。

毎回、グループ討議や懇親会など、参加者同士が意見を交わす機会が設けられており、交流を通じて、より話が深まっているという。

本研修会は参加者からの評判もよく、継続していく予定という。朝日信用金庫は、「ここで学び打ち立てた方向性を持ち帰り、各社で実践をしていただければと思います」と期待を込めている。

研修会終了後、早速具体的な取り組みをスタートし、千葉IT経営センターのサポートを受けている企業も出ているとのことだ。

金融機関によるIT経営への着目は、地域企業の可能性を大きく開いていく。

一般社団法人千葉IT経営センター 堀明人氏、野村真実氏、鬼澤健八氏、山本一郎氏、並木博氏

一般社団法人千葉IT経営センター
写真左から、堀明人氏、野村真実氏、鬼澤健八氏、山本一郎氏、並木博氏

 

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