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稼ぐ力を高める「中小企業等経営強化法」とは

2016年 夏号 2016.09.26


2016 年7月に「中小企業等経営強化法」がスタートした。中小企業・中堅企業が作成した「経営力向上計画」を認定することにより、「稼ぐ力」をアップさせることを支援する。認定されるとどのようなメリットがあるのか。政策背景と内容について中小企業庁事業環境部企画課の佐伯徳彦課長補佐に聞いた。(文中敬称略)

幅広い企業を対象に「稼ぐ力」を高める「中小企業等経営強化法」とは?

佐伯徳彦氏

中小企業庁 事業環境部企画課
課長補佐
佐伯徳彦氏

──「中小企業等経営強化法」が生まれた背景は。

佐伯 人口減少・少子高齢化等、中小企業を取り巻く経営環境が厳しさを増しているなか、中小企業の従業員一人当たりの付加価値額は依然、伸び悩んでいます。さらに経営者の高齢化も進んでおり、将来にわたる成長・発展への経営強化が不可欠となりました。
こうした背景から、幅広い企業・業種を対象に本業の「稼ぐ力」の強化を図るため、「中小企業新事業活動促進法」を抜本改正し、「中小企業等経営強化法」とし、「経営力向上計画」を新設しました。

──申請書を提出し、認定を受ける仕組みですね。記載する内容は?

佐伯 自社の生産性を向上させるための取り組み、例えば人材育成や財務管理、設備投資などの内容を記載した「経営力向上計画」を記載し、申請していただきます。
本施策では、各業種の実態に即した経営計画が立てやすいよう、食品製造業なら農林水産省のように、事業所管大臣が認定する方式にしました。「稼ぎ方」のヒントとして事業分野別指針を11の分野で策定しています(現在の分野は図版参照)。

──「経営革新計画」との違いはどこでしょうか。

佐伯 「経営革新計画」が対象とするのは新たな商品の開発、新たな販売方法などですが、経営強化法では新規事業に限定せず、広く経営力を向上する取り組みが対象になります。
申請にあたって現状認識・目標・取り組み内容などを記載いただく「経営力向上計画」は、実質A4版の書類が2枚と書きやすくしています。

──すべての中小企業が申請対象になるわけですね。認定を受けるメリットはどこにありますか。

佐伯 現時点では、対象設備の固定資産税の軽減措置、信用保証協会による信用保証の枠の拡大などの金融支援です。また、平成27年度補正予算「ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金」2次公募では、経営力向上計画の認定を加点対象にしました。さらに、生産性向上に向けてのIT活用についても支援を検討しています。

──企業価値の向上につながりそうですね。申請書は自社で書いても良いのですか。

佐伯 自社作成、支援機関の サポートを受けての作成、税理士など専門家の支援を受けての作成、いずれでもOKです。申請は随時受け付けています。
企業の皆様の「稼ぐ力を高めるパスポート」として、ぜひ活用ください。

サポートの流れ

中小企業庁Webサイト:経営サポート「経営強化法による支援」


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