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町工場が働き方改革に取り組んだ理由とその方法(動画あり)

2018年 夏号 2018.08.08


「若者が働きたくなる」会社へ経営者が決断したこととは?
  製造業 三元ラセン管工業(大阪府大阪市)

「パート勤務だった女性がまもなく正社員になり、現場でフレキシブルチューブの製造に挑戦してくれることになりました」
ブログが絶大なアクセス数を示す三元ラセン管工業(大阪府大阪市)の高嶋博会長に話を聞いたのは、社長のバトンを三代目に渡し、会長に就任した時期だった。同時に男性ばかりだった製造現場も、まもなく入社する女性社員が仕事をしやすい環境にすべく、元気に準備を進めていた。

20年強にわたり、三元ラセン管工業が積み上げてきた改革の結果の一つである。

代表取締役会長 高嶋 博氏

 

会社概要 三元ラセン管工業株式会社
住所 大阪府大阪市城東区永田1丁目2番37号
設立 1978年
従業員数 23名
事業内容 ベローズ、フレキシブルチューブ等の製造
URL http://www.mitsumoto-bellows.co.jp/

 

技術を活かした受注型へ「行かない営業」を模索

「当初は同業者もおらず、見込み生産をして卸せばどんどん売れていきました。しかし競合が増え価格競争が激しくなり、お客様が激減。何とかしなくては…と」

高嶋会長は社長就任当時の会社の様子をこう話す。早々に対策を迫られ、製造卸から直販への切り替えを決意。自由に曲げられるフレキシブルチューブと、後継者がいない会社から譲り受けた伸縮する蛇腹チューブ・べローズの分野で、特殊素材での受注生産を目指した。絞っても厚さが変わらず均一で、熱処理をせずに加工できるのが同社独自の技術である。

次は「どう売るか」である。

「技術は持ったものの、実際はどんなところでべローズを使うかわからず、売り込みに行けません。そこでWebサイトで『こんなものが作れますよ』と情報発信し、展示会に出展してブースへ見に来てもらえるように案内を続けました」(高嶋会長)

 

量産品から技術が活きる特注品へ。ホームページが営業の窓口となっている

 

問い合わせにはできるだけ訪問ではなく電話で対応し、「探してもらう行かない営業」を実施。現在も毎月7、8件は新規の取引先が増えているという。

 

残業がない会社への3つの取り組み(インタビュー動画あり)

当時のもう一つの悩みは技術を伝承したくても若手がなかなか入社してくれないことだった。

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